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キャンプホリックの一人話談

街を走り、山を登り、キャンプして遊ぶ、の巻

さらば友よ

東京生まれ東京育ちの友達と僕の地元の友達が結婚した。

おめでとう。

男の方は東京で仲良くなった友達で、女の方は僕の地元の友達で、みんなで飲みに行ったりしてるうちに二人は付き合い出して、そして結婚する事になった。

自分で言うのもなんだけど、これは僕がいなかったら実ることのない愛だっただろう。

 

二人はとても仲が良くて、お互いの趣味を共有し合える関係だから、365日一緒にいてもそれを鬱陶しく思わずに楽しんで過ごせるお似合いのカップルだ。

鼻が高い気分になる。

 

そんな二人がこの度、東京を離れ北海道に移住する事を決めた。

僕の地元の友達は地元に戻るわけだけど、男の方は東京で生まれ育って自分の人生の全部が東京にあるというのに、北海道のとんでもない田舎で暮らしていこうと決断するとは侮りがたし。

自分には出来ぬ決心だ。

 

田舎で生まれ育った人が東京に移るのと、東京で生まれ育った人が田舎に移るのとはわけが違うだろう。

ないものがあるのは良いが、あるものがなくなる方が圧倒的に多いはず。

その代わり田舎じゃないと得られないもの感じられない事もあるだろう。それも分かる。

いつからいつまでと決まっていてイベント的な気分でなら楽しめるだろうけど、おそらくこの先一生をそこで暮らしていく気持ちでいるだろう。

 

空気が綺麗で景色も綺麗で星空も満天でも、果たしていつまで感動していられるか。

僕も山登りをするしキャンプもするから自然の中の気持ち良さは良く分かってはいるが、年がら年中そこにいなきゃいけないって想像したら嫌になってしまいそうだ。

美人は3日で飽きるじゃないが好きな事だけしっぱなしなのも大変そうだ。

年中同じ場所でキャンプしてたら、そのうち誰かに保護されてしまいそうだし。

やっぱりなんらかの抑圧があるからこそ自由が待ち遠しいし、だから自由を得られた時の喜びもひとしおって事だと思う。

 

もちろん田舎での暮らしだって自由を満喫しっぱなしってわけではないけど、もう半生以上を東京で暮らしている自分には、今からもう一回地元で一から生活を成り立てて行こうと考えることさえ難しい。

 

友達夫婦の今後が良くなっていくことを祈るばかり。

自分にはできないだろう決断を清々しい顔で『北海道に住む事になりました』と話してくれた彼らを友人として誇りに思う。

 

さらば友よ。

まあ、地元に帰ればそっちで普通に会えるようになるんだけど。