もしも無人島で…
もしも無人島で暮らさなくてはならなくなるとして。
そして無人島生活での住処となる『漢字』を一文字だけ持って行ってもいいなら。
もしもそんな状況になったなら僕は『笹』を持って行きたい。
『笹』
この竹冠が雨から身を守る屋根になるだろうし、世の上の所にいれば野生動物の襲撃に怯えることなく安心して寝床に出来そうだ。
世の上の右側のくぼみを寝床にすれば雨は当たらないし、風が強い日も両側に壁がある。
雨だけじゃなく日除けにもなるし、雨が降ったら竹冠の間の隙間から世の上の左側のくぼみに雨が溜まって、それは飲み水として利用も出来るだろう。
足を伸ばして寝たいなら世の下のLの所がいいが、やはり野生動物がいたら怖いので世のすぐ右のトコで焚き火を絶えず燃やし続ければいいだろう。
サバイバルは火、水、寝床が何より大事。
サバイバルで住処とするなら笹はほぼ完璧に思える。
ちなみに漢字住まいの加工は許されないものとする。
だから世の下のLのところ、寝床の入り口にドアを取り付けるとかは出来ない。
漢字をそのまま使うしか出来ない。
『空』
空も中々良さそうなんだけど笹には敵わない。
ウ冠の下の右側はかなり高い位置にあるハンモックみたいで寝床にするには良さそうだけど、あそこへ行くのが大変そうだ。
上手く入れてもあそこから降りるのはかなり怖そう。
『笠』
笹に近い笠も立の中が居住空間に向いてるだろうけど、この場合は竹冠の間から落ちてくる雨水を貯蓄しておくくぼみがない。
『大』
大は最悪。せいぜい背もたれにしかならない。
怖くてこんな漢字はとても選べない。
『葉』
葉はいわば高床式住居。安心感はすごい。
世のところまで登るのが大変そうだけど、あそこまで行かなくても木の上にいれば雨も防げるし、野生動物からも身を守れるだろう。
草冠の間のくぼみに雨も溜まるだろうけど、あそこにいくのはちょっと怖い。
高さがあるから落ちたら怪我じゃ済まないかもしれない。
弱点は強い風が吹いたらすぐ傾いてしまいそうな点かな。柱間一本でバランス取ってるようなものだから。
やっぱり僕は無人島に行くなら笹を持って行きたい。
エド・スタフォードさんにこの話を説明したら『クールなアイディアだ』と言ってくれないかな。