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キャンプホリックの一人話談

街を走り、山を登り、キャンプして遊ぶ、の巻

人間の最大の敵

僕らはいつでも『しなければいけない事』と『したい事』

そして『した方がいい事』のどれかを選ばざるを得ない環境で暮らしているだろう。

『しなければいけない事』に入るのは日本の三大義務である教育、勤労、納税が大半を占めるかな。義務を守る意識を持ち続けるって事もそれ自体がやんなきゃいけない事かもしれない。

次の『したい事』って言うのは簡単だろう。

自分がこれやりたい!って思ってる事全部がそれに入る。遊びでも恋愛でも車の免許取るでもいいし、とにかく自分が楽しくなれる事。今の自分なら仕事をバッくれて丸一日うちのアクアリウムのレイアウトを変えて、それを満足気に眺めていたいところ。

ここでもしっかり『したい事』と『しなければいけない事』が天秤にかけられていて、自分は生活のために今日も仕事を選んで黙って働く。

 

最後に『した方がいい事』だけど、これが人間にとって最大の敵と言ってもいい問題じゃないかと思う。

した方がいいっていう言葉には自分本意な『したくないんだけど…』が隠れている。

たとえばダイエット。

たとえば節約。整理整頓なんかもそうだろう。気にした方がいい事を守るってのは意外と難しい。

面倒だから。

不思議な事に人は自分の為になる事をないがしろにしがちだ。自分の為になる事を面倒がる傾向がある。

たぶん結果が出にくいからだろう。毎月の給料みたいにハッキリした目処が見えにくいから後回しにしてしまうような気がする。

その最たるが地球温暖化の問題だと思う。

直接的に自分に影響する事ですら面倒なんだから、地球の事をおもんばかるのはアリがゾウの気持ちになろうとするような事かもしれない。

 

だけど、直接関係ないように思っていても地球は着実に壊れている。自分達人間のせいで。

神が奇跡か偶然が与えてくれたマイホームを毎日自分で壊しながらそこで暮らしているんだ。

なんとかしなくちゃ本当に我々は住む場所を失ってしまう。

自分も、自分の大切な人達も、みんなが生きていけない星が自分達の手で完成してしまう。

本当に不思議だ。我々人間はそんな事気にしてどうすんのってことには熱心になるのに、気にしないとヤバイ事には無関心でいられる。

この意識こそ人間にとって最大の敵じゃないだろうか。

 

エスカレーターは関東が左側が、関西は右側が止まって乗る人で、逆側は早く進みたい人が歩くためのスペース。

ってこの謎の決まりなんて本当に呆れるほどどうでもいい事なのにけっこう意識してる人がいるものだ。

地球を守るために今すぐ出来る事はけっこうたくさんある。

電気を使う時間を1日に1時間減らすだけでもいい。洗剤を使う量をちょっと減らすでもいいし、ゴミをきちんと分別するとか、ゴミ自体の量を減らすようにしてみるとか、こういうのは家の中にいながら簡単に出来てしまう。

自分一人がやっても無意味だなんて思わず、した方が良い事を面倒くさがりながらでもいいからコツコツやっていれば、それだけでまず人間にとって最大にして唯一の敵に打ち勝ったと言えるだろう。他に敵なんかいない。

イランの敵はアメリカじゃないし、アメリカの敵もイランじゃないし、好きになれない人がいてもいいけど、その相手を傷つけようとする必要はどこにもない。

 

しなければならない事は義務だから、税金なんか払いたくねーよと思いながらもちゃんとこなして、やる事やった自分へのご褒美にしたい事を思いっきりエンジョイできる時間を満喫して、そうして繰り返されていく日常の中で『あ、そーだ』と思った時だけでもいいから、した方が良い事をやっておく。

これが日本の新しい三大義務になれば、世論がした方が良い事をするのが当然という意識になるんだから、まさに世のため人のための社会にならないだろうか。

そう簡単にはならないか。