テントが好き
キャンプはテント。
自分でキャンプするようになって15年くらい経つと思うんだけど、今のキャンプ場は本当にいろんなテントが張られてて天幕博覧会みたいで眺めてるだけで楽しい。
ドーム型のテント、ワンポール式のテント、一個のテントの中に寝るトコとリビングを設けられるツールームのテント、カマボコ型のテント、車のルーフに乗っけてるテントもあるし、テントとタープを連結されたり、その形だけじゃなく色や素材も色々あって、正直言うと混んでる時のキャンプ場は避けたいところだけど、大小さまざまなテントが立ち並んでる眺めは即席の可愛い村みたいで見晴らしが面白い。
うちは今はコレ。
オガワのポルヴェーラ34というテント。
幕体の中にインナーテントを吊り下げて使うタイプで、スクリーンタープの中にテントを入れちゃったみたいな作りになっている。
これはキャノピーを跳ね上げて正面から撮った写真。奥にテントが吊り下げられてる。手前はスクリーンタープとして使える。テントを吊らなければ全面タープとしても使える。
うちはヘキサタープもオガワのフィールドタープDXってのを使っているが、自分のように必ず2人でしかキャンプに行かない人にとってデカすぎるくらいで、ほとんど冬にしかキャンプしないから出番も少なめ。もちろん冬でも日差しが強い日ならタープを張ってあげたいんだけど、なぜか天気に恵まれない運命を辿っているので、今年のうちのタープは寂しげに身を潜めている。とてもかわいそうだ。
キャンパーは季節関係なくキャンプに行くだろうけど、混んでるか混んでないなら混んで無い方が良いので、自分は秋の終わりくらいから冬にばかり行っている。
冬場のキャンプで一番大事だと思うのはテントのスカート。幕体の裾の部分。
地面に対して水平にビシっとスカートを打てるような具合でテントを立てないと綺麗な設営とは思えない。
ポールは横に引っ張って立ててはいけない。テントが自然に立ってるくらいの感覚でペグを打ってガイロープで固定する。
そしてポール足元に来るテープを引っ張ってテンションを調節すれば理想的な設営となり、スカートもいい感じに地面に接触する。
さらに最後にもう一度ガイロープのテンションを調節すれば完成。
綺麗に立てれば風に強く、足元からの風の侵入も防げて、真冬のキャンプでも中にいれば快適に過ごせるようになる。もちろんストーブありきの話で。
ストーブも色々あるが、自分みたいに昼間から酩酊している人間が薪ストーブなんか使った日にはテントを燃やしてしまうに決まっているので、うちでは灯油ストーブを使っている。
ポルヴェーラはイモムシのような形のテントなので、こういうテントだと中の温かい空気が対流しやすいので効率的に内部を暖かくする事ができる。
さらにオガワの製品もポルヴェーラ34のように名前に数字が含まれていて、これは収容人数を表している。3〜4人用に設定されているポルヴェーラなら2人で使うとちょうどいい。大人が4人入れば窮屈だろう。
いつも2人でキャンプしているのでこれ以上大きいテントだと余計だし、これ以下でも困る。
大きすぎるとテント内を暖めるのに時間と燃料がかかるし、自分は寝る前までにテントの撤収以外の洗い物と片付けを全てやって、前室スペースで朝まで乾かしているので、今より小さいテントだと寝るまでののんびりした時間の居心地が悪くなってしまう。
料理はほぼ全てダッチオーブンでやってしまうし、チリコンカンやカレーなら一度作れば次の日も家に帰ってからも食べれるので、明るいうちに料理を済ませてしまえば、その日のうちに洗い物なんかは全部片付けて、あとはテントを畳むまでゆっくり出来るというわけだ。
その方が朝のコーヒーも美味い。
これはチリコンカン
こればピザ
これはパン
これは焼き野菜
これはロブスター
ダッチオーブンはキャンプに欠かせない。楽に美味しいものをいろいろ作れるし、ステンレスのと鉄のを両方持っているが、鉄製のダッチオーブンは使っていくたびに自分だけのダッチに変化していくのも面白い。
冬場のキャンプは夏よりも面倒な事が多いかもしれない。雪の中での幕営となると晴れていても結露で幕体が濡れるので、テントを片付ける前には余裕を持って幕体を乾かし、スカート部分は綺麗な雑巾でよく拭いておくといい。スカート部分は一番ダメージを蓄積するところなので、ほったらかしにしておくと劣化して破けやすくなってしまう。
その時間をしっかり作るためにも前日のうちに済ませておけることはやっておくべきなんだ。
2泊も3泊も出来るなら空いた時間にテントを拭いたりする余裕もできるが、休みが足りなかったりして1泊しか出来ないキャンプだと、つい面倒な作業に目を伏せてしまう。
家に庭があってそこでテントを干したり出来るご家庭の人なら帰ってからやればいいんだろうけど、キャンプは時間とスペースを無駄なく活用してスマートに行った方が自分はカッコいいと思う。
キャンプはのんびりするものだと思っている人が多いようだが釣りと同じでけっこう忙しい。
優雅な時間を満喫するより『遊び』『食事』『掃除』『就寝』のスケジュールをしっかり立てて、自分がすべき工程に責任をもって行動する。刃物や火やガスなんかも使用もする遊びなので無責任な気持ちでいると危ない。
責任ある行動が取れる人はハッキリした『自分』があると思う。
いつどこにいても自分でいられる人は本当の意味で自由だと思う。
自由なキャンプは最高の贅沢だと思う。
だからテントが好きだ。