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キャンプホリックの一人話談

街を走り、山を登り、キャンプして遊ぶ、の巻

自販機バトル開幕

2020年、夏、ついに『自販機バトル』が開催される運びとなった。

 

自販機バトルは3人で行う競技である。

峠など坂道が続く国道沿いの麓にある自販機からスタートして、その山を越えて下りきった所に設置されている自販機をゴール地点として、3人ともに飲み水は一切持たずに猛暑の中、自販機から自販機へ移動しながら突き進んでいく。

ルールは至ってシンプル。

スタート地点と決めた自販機でジャンケンをして、最初に勝った人はジュースを飲まない、2番目に勝った人は自分で選んだジュースを飲む、ビリの人は最初に勝った人が指定するジュースを飲まなければならない。

そしてその自販機の前でジュースを飲み干してから次の自販機へ移動する。

ジュースを飲み干すまでの時間は制限されていないので、急いで飲むもゆっくり飲むも自由。

以上。

これが自販機バトルの全てだ。

この競技の肝はジャンケンに勝ったからと言って有利とは限らない点にある。

猛暑の中で長い登り坂を歩きながら戦うわけだから、汗はかくし喉は渇くけどジャンケンに勝ってしまったらせっかくの自販機で飲み物を買えない。

2番目に勝てば自分の飲みたいものを選べるから、このバトルの参加者は皆そこを狙う。

でもビリが悪いわけでもない。

ジャンケンに最初に勝った人に指定されたものを飲まないといけなくても、飲み物にはありつけるわけだからゆっくり飲んだっていいんだ。

バトルを自分の有利に進めていくのは中々奥が深い。

途中でギブアップするかゴールした時点でビリだった回数が1番多かった人はそれまでのジュース代を全額負担する事になるペナルティを受ける。

 

これが自販機バトルだ。

 

自販機バトルが競技として開催されるようになっても、まだ日が浅いし基本的に夏しかやらないので、この競技が世間一般に浸透するのは程遠い話だろうけど、当初は3人ではなく2人で行っていた。1対1で。

ジャンケンで勝った方は自分の好きなジュースを飲む事ができて、負けた方は相手に指定されたジュースを飲まなければならないというルールだった。

ただ、これだと2人とも常にジュースを飲み続けないといけなくて、ジャンケンに勝っても負けてもすぐお腹がいっぱいになっちゃって、ちっともゴールまで行けないって、ちょっと考えればすぐ分かるような当たり前の事が問題視されて、試行錯誤の結果3人でやればその問題は解消される上にゲーム性も高まって、駆け引きが楽しめるようになるって事でルールが変更されて今の形に固まった。

 

今年のバトルはどこでどんな戦いになるのか、誰が優勝者となるのか、楽しみで今から血湧き肉躍る思いだ。