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キャンプホリックの一人話談

街を走り、山を登り、キャンプして遊ぶ、の巻

エスキモーの口笛

いかにも昭和らしいと感じる歌謡曲のようなムードの音楽を作る人はもういないのか。

あのしみったれた歌詞と粘りのある歌のメロディ、そしてなんともしょっぺぇしんみり感。

あの手の曲を最後に発表したのは誰だったのか。

謡曲っていうのは大正から昭和中期頃までに流行った歌の事を指すそうだが、僕の中では徳永英明松任谷由実とかも歌謡曲の人だと感じている。

それはやはりムード。

JPOPと言うより歌謡曲と言いたいそういうムードのある曲を発表しているせいだと思う。

80~90年代にヒットしたしみったれた感じの曲が歌謡曲ではないとしても、辛気くさい感じの曲で活動してるアーティストを僕は知らないので、やっぱりあの系統の音楽は瀕死寸前なのかもしれない。

そう考えたときに『純烈』ってグループはそういう火種を絶やさないために、あのしみったれた感じのムードでやってこうと決めたのか…と勝手に思った。

なんにせよ今からああゆう路線で音楽活動をやったら結構注目されるような気がする。

先を行く人がいるなら逆を行く人がいてもおかしくなんかないわけだし。

自分にとって抵抗なくスッと入ってくる歌や音っていうのはきっと『時代』がかなり影響するものであって、その時代に若かりし時を過ごした人だからこそ呼び覚まされる思い出と音楽がリンクして、それがいわゆる懐メロってものになっていくんだろう。

だから僕にとって昭和的なしみったれた感じの湿っぽい曲も、誰かにとってはまったく違って聞こえるのかな。

ムーディ勝山を見てムードを感じない人だっているんだからそれはそうか。

 

まぁいい。

謡曲チックな曲を新たに作るアーティストが現れなくても、僕にとっての懐メロ風な曲を作るアーティストが現れなくても、僕が今ホントに聞きたいのはエスキモーの口笛を集めたアルバムなんだから別にいい。

普段は寡黙なエスキモーのお父さんが家族のためにでっぷりと肥えたアザラシを獲って、それを担いで『こいつを今から家族に食わすんだ』って帰ってるときに、フッと出る口笛。

意気揚々とした気持ちの帰り道にふと出る口笛を集めたCDが欲しい。

子供達の喜ぶ顔、夫を誇らしく思う妻の顔、家族から尊敬の眼差しを受ける自分の背中を想像しながら口ずさむ笛の音を聞きたい。

各家庭のエスキモーお父さんの口笛を集めたCDがあったら絶対今日買いに行くんだけどなー